三木義一さんの『税のタブー』を読んだ感想・書評です。今まで触れられなかった税金のタブーについて書かれています。
税金の闇にバッサバッサ切り込む
パナマ文書に日本人の政治家の名前がない理由とは?
海外の銀行や会社を利用して税金を回避していた政治家や社長などの名前が記されたパナマ文書。タックスヘイブンという言葉も話題になりましたね。
この文書に日本人の政治家の名前はほとんど載っていなんです。なぜだかわかりますか?
それは政治家にとって日本がすでにタックスヘイブン(租税回避地)だからです。この本を読めば日本の政治家がどれだけ税金の面で優遇されているかが分かります。小泉氏、阿部氏など二世政治家が多い理由もうなずけます。
他には宗教法人への課税の仕組みなど、普通に生きてたら知る機会のない知識を得ることが出来ます。例えば宗教法人は固定資産税は非課税です。他にも宗教法人は税金の面で優遇されていることが多いので「何で?」と思うでしょう。その問題にしっかり向き合っています。
さらには暴力団の上納金に対して課税できるか?ということについても述べられており、「この人いろんな所から命狙われるんじゃ...」と心配になってしまうほど、日本の”税金の闇”にバッサリ切りこんでいます。笑
国境を越えた課税
また最終章では最近話題のGAFAなどの世界的インターネット企業に対する課税について書かれています。世界中で利用されているGoogle・Amazon・Facebook・Appleの4社ですが、世界各国は気軽に税金を徴収できないのです。
日本の税務当局もAmazonに対し課税を試みたが、それに失敗したという過去もあります。
悪いのは税金を払わないこれらインターネット起業なのか。国ごとに税率が違うことがいけないのか。規制と租税回避のいたちごっこに終わりは来るのか。
まさに現在起きている世界的な問題として、一読の価値ありです。
新書なのでコンパクトでサクッと読めます。こういう”○○の闇”みたいな話に興味がある方にオススメです!
本を読んでもしっかりインプットしなければ意味がない!?
